駅前で味わう個性的な郷土料理

「いらっしゃいませ」と声をかけられるより早く、縁起物であるタヌキの置物の、クリンとした瞳に見つめられた。目をそらして店内へ進むと、民芸調に統一された茶屋の雰囲気。大人数でもいっぺんに座ることができそうな広さだが、「いちどに来られる人数は5人まででお願いしたいですね。夫婦2人でやっていますから、それ以上は料理もおもてなしも雑になるのが嫌なんです」とのこと。

 

 

別府市内にも大分の郷土料理を食べられるお店はたくさんあるけれど、「まるふく」のそれはちょっとユニーク。別府駅前の駐車場向かいにあり便利な場所なので、県外から知り合いが来るときにはぜひおすすめするものの、「このお店のとり天やだんご汁は普通のより個性的なんだよ」とひとこと添えておくことにしている。

 


さっそく、郷土料理のツートップ、「とり天定食」と「だんご汁」を注文。厨房でジュワジュワととり天を揚げる音が聞こえ、ほどなく運ばれてきたとり天は、衣は天ぷらそのものなのだが色白ではなく、どちらかというと唐揚げに近い揚がり具合だ。そして、どこのお店に行っても当たり前に添えられている「ポン酢」がない。「6時間かけてね、しっかり味を染み込ませているからそのままで食べられるよ」。揚げたてで熱そうだと思って箸で真ん中を割ってみたら、すんなり半分にできるほど軟らかい。その片方を口に入れると、本当に、しっかりと味が付いている。かといって唐揚げみたいに濃い味つけではない、やっぱりとり天の味。山盛りの野菜が添えられているのでサラダ感覚で一緒に食べるのもありだ。小鉢が2品付いているのもうれしい。

 


だんご汁はというと、汁が多めで団子や具があまり見えず、「何が入ってるんだろう?」と好奇心をくすぐられる。一般的なだんご汁は、わりと小さくカットされた具が入っているものだが、これはシイタケがまるごと浮かんでいる。「具が大きいなあ」と思いながら箸で中身をすくってみると、だんごと一緒につかんだのはなんと、ブロッコリーだった。ブロッコリーが入っているだんご汁は、初めてだ。プレゼントを開けるときのような気持ちで、ほかには何の具が入っているのか確認してみるとエリンギ、白ネギ、サトイモ、キヌサヤ、ゴボウ、ニンジン、ナス、そしてカマボコ。どれもポトフの具みたいに大きなサイズで、食べ応え十分だ。「女性に喜んでもらえるように、野菜をたっぷり入れているんです。みんなきれ〜いに食べてくれて、残した人を見たことがないんですよ」。

 


だんご汁は、だんごが少なめなので女性でもご飯付きの定食で食べる余裕がありそう。しかも、とり天やほかの郷土料理もちょっとずつセットにしてくれるという。リーズナブルな値段で、関あじや関さばのお刺身も気軽に注文できる。
夜は、早めの店じまい。そのぶん、11時から20時までずっと開いているから遅めの昼ご飯、早めの晩ご飯や晩酌にもよさそうだ。

 

まるふく

マルフク

住所別府市駅前本町3-7
営業時間11:00〜20:00※売り切れ次第終了
休日不定
電話番号0977-26-6677
駐車場なし
オススメ
商品
だんご汁 600円