ヨットハーバーの公園

竹の切り口のような入口の地下道への階段を下ると、そこにはスポットライトを浴びる温泉やカボスにしいたけ。地元の人たちが描いた、たくさんの別府名物のイラストで地下道の壁画は美術館のようになっている。描いた人々が自慢に思う別府の“いいとこ”なのだろう。

 


案内板のヨットハーバーという響きに惹かれ、階段を上る。ヨット型の看板の先は、芝生の色が鮮やかな公園。停泊する船の脇にあるスロープを登ると、目に飛び込んでくるのは海と空。波が静かに揺らめく水面は、大きな湖のように穏やかだ。別府湾は2つの大きな半島に挟まれちょうど湾の真ん中にあたるこの場所からは対岸のまちがぼんやり見える。海に面した遊歩道沿いの宿の部屋からは、この穏やかな海を見渡せるようだ。まるでホイップクリームでデコレーションしたようなボールが立つヨットハーバーには、たくさんのヨットが右へ左へと揺れながら波と戯れている。

 


カモメの鳴き声をBGMに公園内を歩くと、道々現れる昔の写真。昭和初期、別府の海岸の砂浜に湧き出した温泉を利用したという砂湯では、たくさんの人がくつろいでいたようだ。ヨットの先にある高崎山は今も同じ姿のまま。
砂湯はなくなってしまったけれど、広々とした芝生の公園でランチを楽しんだり、ひなたぼっこしたり相変わらず人々はほっこりした時間をすごしている。

 


本当はここでゆっくりしていきたい気分だけれど、まだまだ旅ははじまったばかり。

北浜公園

キタハマコウエン

住所別府市北浜