旅行での楽しみの1つは“会話”。特に地元の湯では、はじめの挨拶をきっかけに会話がはずむことも多い。温泉によって入浴マナーが異なるので、地域の方々や注意書きに習い、おうちのお風呂を借りるような気持ちで入浴したい。

そんな地元の湯の中で、特に長年愛されている「谷の湯」は、階段手前で入浴料を払い、浴室へと続く階段を下りていく独特のつくり。浴槽のすぐ横に脱衣所があるのは別府の共同湯に多い構造。

男湯にある立派な不動明王を見てみたくて、受付のおばちゃんにお願いしてみると「誰もいなければ勝手に入りよ」と笑いながら言ってくれた。もともと台座の下には源泉があったそうで、今もそのまま穴だけが残る。