「これはおばあちゃんの味なんです。とり天といえば、僕の家ではこれが定番。おばあちゃんの姿を見て作り方を覚え、記憶している味を再現しています」
『まやかしや』店主の北川裕明さんは、大阪の大学を卒業し別業界に身を置いた後、別府に戻り海産物屋の3代目として働いた。子どもの頃は早朝から深夜まで忙しく働く両親のもと、自分でご飯を作る機会も多かったという。そのなかで身につけた料理の数々を今はお店で提供している。
現在はムネ肉のとり天もメニューに加わっているが、こちらも評判がいい。驚くほどしっとりしていて、とにかく柔らかいのが特徴だ。その秘密は大分県産の鶏と揚げ方。お客さんにもよく聞かれるという。
カウンターの奥には、ずらりと並んだ焼酎の瓶。大分県産のものを中心に揃えている。麦焼酎と言っても、香ばしいものや味が濃いもの、ウィスキーのような香り高いものなど、風味や味わいがそれぞれに違うという。蓋をとって匂いを嗅がせてもらうと、香りだけでわかるほど個性が際立っていて驚かされた。
店主と妻の法子さん、2人の息がぴったりで会話も楽しい。お酒やメニューの話はもちろん、温泉の楽しみ方、今と昔の別府についてなどとりとめもなく話題が広がる。それらをやんわりと包んでくれる大らかさが心地良くて、思わず長居してしまう。
JR別府駅を背に、ゆるやかな駅前通りの坂を下ること1~2分。常連さんも観光客も、気軽に立ち寄れる場所だ。ここで2年間、以前は駅の目の前で15年間営業してきた。お昼は定食のみの提供だが、夜は一品料理もメニューに加わる。絶品のとり天と、仲良し夫婦の笑顔にまた会いたくなるお店だ。
住所 | 別府市駅前町13-4ステーションホテル1F |
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営業時間 | 11:30~14:00(オーダーストップ13:30)※食材がなくなり次第終了することがあります。 18:00~21:00(オーダーストップ20:00) |
休日 | 日曜日、月曜日、祝日不定休 |
電話番号 | 0977-24-8715 |
駐車場 | なし |