世界の味と多様性を体感する

 

思わず「わぁ」と声が出そうになった。高い天井に、一面はすべてガラス窓。広々とした空間は、太陽の光があふれんばかり。窓の向こうには、別府湾と高崎山の景色が広がっている。オンライン授業を受ける学生、友人とご飯を食べる人、見学に来た高校生や、職員らしき人々の姿もあった。立命館アジア太平洋大学(以下、APU)の学食『APU カフェテリア』では、国際色豊かな人たちがそれぞれの時間を過ごしている。

 

 

2000年の開校と同時にオープンした『APU カフェテリア』では、当時の店長と学生が一緒になり、ムスリムの学生のためにタイカレーや揚げなす、魚フライやベイクドチキンなどのハラルフードメニューを考案したという。

 

 

今では宗教や人種に関係なく、カフェテリアの人気メニューとして定着している。ベジタリアン向けのメニューも豊富。さすが半数近くを留学生が占める大学、宗教や主義だけでなく、個人の要望にも細かく対応している。ご飯は白米と雑穀米、量もSSからLLまで選択できるのが嬉しい。今では宗教や人種に関係なく、カフェテリアの人気メニューとして定着している。ベジタリアン向けのメニューも豊富。さすが半数近くを留学生が占める大学、宗教や主義だけでなく、個人の要望にも細かく対応している。ご飯は白米と雑穀米、量もSSからLLまで選択できるのが嬉しい。

 

 

新型コロナウイルスの流行前には、毎日2000人以上が利用していたそうで、一般人ももちろん食事ができる。「実は私も、職員になる前からここのカレーを食べていました」と語るのは、APU職員のシャー アリさん。4年前にニューヨークから大分へやって来たという。足袋型のシューズに着物を羽織る個性的なファッションが、とてもよく似合っている。大分で英会話教室の講師や観光案内所の職員として働いた後、APUに就職し、現在は別府在住。「ニューヨークはテンションが高いし密だったけれど、今はゆったり過ごしています。絵を描いたり、温泉に浸かったり。よく入るのは鉄輪の『すじ湯』です」と、別府での生活を楽しんでいるようだ。そんな彼女にカフェテリアでの手順を教わった。

 

 

まずは入り口でトレーを持つ。奥に進むと、ハラル食、日本食、うどん・ラーメン、小鉢などそれぞれのブースがある。中の人に注文したり、棚から小鉢を取ったりする、半注文・半セルフ方式だ。食べたいものが揃い、会計に向かおうとすると、スイーツやフルーツの並ぶ棚が。つい甘いものにも手が伸びてしまった。会計後「レシートにはカロリーも表示されてるんですよ」と教えてくれた。どこまでも抜かりがない。

 

 

窓際に近い席に座り、大人気だというタイカレーをいただいた。ぷるんと弾力あるチキンと、ゴロっとしたなす、パプリカ、たけのこ、こぶみかんの葉もしっかり入っている。ココナッツが効いたタイカレーは、まさに本場の味。ファンが多いのも納得だ。食べ終わると、アリさんは大学内にある生協にも連れて行ってくれた。各国のお菓子やインスタント麺、冷凍のハラル食品など、めずらしい商品が並び、「これ、食べたことあります?けっこうおいしいんですよ」なんて職員同士の会話が聞こえくる。選択肢が多いということは、さまざまな国や考え方、宗教の人たちとともにいるために、とても大切なことだと肌で感じた。食を通じて異なる文化や感性に触れ、ごく自然に理解しあえる場所がここにある。

APUカフェテリア

エーピーユーカフェテリア

住所大分県別府市 十文字原1−1 立命館アジア太平洋大学
営業時間8:00〜18:00 (朝食 8:00〜9:00)
休日土曜、日曜日 ※大学の開校期以外は営業時間が異なります。APU-COOPトップページの「Pick Up」でご確認ください。
電話番号0977-78-1173
その他WEBサイト https://kyushu.seikyou.ne.jp/apu/info03/index.html